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近隣の棒渦巻銀河

Credit: FORS Team, 8.2-meter VLT Antu, ESO

多くの渦巻銀河には、中心を横切るバー(棒)がある。我々の天の川銀河にもこの「バー」が存在すると考えられているが、この画像に写っている「NGC 1365」ほどはっきりとしたものではない。「バー」が永続しているということとその動きから、渦巻腕が比較的大質量だということが分かる。さらに、若くて明るい青色の星と、暗色の筋の存在は、銀河を周回する強力な 密度波 によって星が形成されているということを示唆している。「NGC 1365」は炉座銀河団の1つで、比較的近くにあるため、その速度と距離が同時に計測できる。このことは、宇宙膨張速度の推測の一助になる。

密度波: 渦巻銀河の腕は、星とガスが渦巻きの形になって銀河を周回している姿ではなく、銀河を周回しているのは密度波(デンシティ・ウェーブ)で、渦巻腕の中にある天体はこの密度波が通過している領域の物質から形成されて、このために渦巻状の密度波の形が見えるようになっているのである。このモデルによると、渦巻腕は物質の腕ではなく、銀河ディスクを移動する濃密な渦巻状の波である。渦巻腕の中ではそこにある物質によって星やチリの筋などが形成されるが、これらの天体は長生きはせず、密度波が通り過ぎると消えてしまう。つまり、密度波が通るところで天体が生まれ、通り過ぎて密度波がなくなってしまうと天体も消えるということである。従って、渦巻腕の中の個々の天体は銀河中心からの距離に従った重力の強さに沿って銀河を周回しており、密度波はそれとは違って一定の角速度で回転してる。渦巻腕が銀河にきつく巻き付いてしまうことがないのは、このためである。

この画像の出典元(ESO)
棒渦巻銀河について
炉座銀河団

Translation: Mori Kanai

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