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自然色カラーの研削穴
2004.7.26.

Credit: NASA/JPL/Cornell
これはオポチュニティのパノラマカメラで撮影した画像で、現在オポチュニティが探索しているエンデュアランス・クレーター斜面の、ほぼ自然色カラーの画像である。オポチュニティは、ソル143日から148日(2004年6月18日から23日)に岩石剥離器を使って3つのターゲット岩石を削った。D層の「ロンドン」(上部)は4.5ミリの深さ、C層の「バージニア」(中央)は深さ4.3ミリ、そしてB層の「コッブルヒル」(下部)は深さ3ミリの穴が作られた。画像右下隅には、オポチュニティのカメラマストの影ができている。この画像は、601、535、482ナノメートルのフィルター画像を使って作られた。

強調カラーの研削穴
2004.7.26.

Credit: NASA/JPL/Cornell
これはオポチュニティのパノラマカメラで撮影した画像で、ソル143日から148日(2004年6月18日から23日)にエンデュアランス・クレーター内部の岩石を削ってできた3つの穴が写っている。強調画像では、赤色はさらに少し赤く、青色はさらに少し青くなっており、強調画像でなければ分からないような微妙な色の違いを確認することができる。この画像をほぼ自然色カラーの画像と比べると、岩石剥離器で削ったときの削りカスと研削穴内部が、よりはっきりと見える。このように色の差異の区別が可能になることで、構成元素と表面模様に差異があるということが分かる。この画像は、753、535、432ナノメートルのフィルター画像を使って作られた。

デコレレーション強調の研削穴
2004.7.26.

Credit: NASA/JPL/Cornell
これはオポチュニティのパノラマカメラで撮影した画像で、「デコレレーション強調」という技術を使って色の強調処理がされている。画像に写っている領域には、ソル143日から148日(2004年6月18日から23日)に削られた穴が3つあるのが分かる。この画像領域の色の差異は非常に微妙なため、色強調画像はわずかな色の違いを区別するのに有功である。色の違いが分かるということは、元素と表面模様に差異があるということである。例えば、これらの穴の研削後に残された削りカスの色に差異があるが、このようなことは通常の画像では分からない。しかしこの色強調画像では、ロンドン周囲(上部)の削りカスが、他の研削穴(中央のバージニアと下部のコッブルヒル)のものよりも赤っぽくなっているように見える。このような色の差異ができた原因は、岩石研削時に「ブルーベリー」(小球体)も削られたためと考えられている(ロンドン研削穴の左上と右上に見える)。ほとんどグレー赤鉄鉱でできているこれらの小球体が岩石剥離器の刃で破壊されると、それは明色の赤い粉になるのである。この画像には、研削穴を開けた似たような各岩石層も写っている。上部の層は黄色っぽい赤色、中央の層は黄緑、そして下部の層は緑色になっているのが分かる。色強調画像が有利な点のもう1つは、削りカスの分布(斜面が下る方向に伸びている)と、岩石表面模様に差異があるということがはっきり分かるということである。この画像は、753、535、432ナノメートルのフィルター画像を使って作られた。

塩素の痕跡
2004.7.26.

Credit: NASA/JPL/Cornell/University of Mainz
このグラフは、エンデュアランス・クレーターの壁に層状にならんでいる岩石が、深くなるほど塩素含有量が劇的に増加しているということを示している。ここに示されたデータは、エンデュアランス・クレーターと、オポチュニティが着陸したイーグル・クレーターでアルファ粒子X線分光計を使って計測したものである。

オポチュニティはエンデュアランス・クレーターの斜面を少しずつ下って岩石層の調査を行い、火星に埋もれた過去の手がかりを探している。エンデュアランス・クレーターには様々な岩石層があり、それらは非公式に「A」から「F」まで名称がつけられている。各層の調査ターゲットは、以前のイーグル・クレーターのターゲットと共に、グラフ内に示されている。ここに示されている全ての岩石は、研削後に調査したものである。

この調査が示唆しているのは、エンデュアランス・クレーターの浅い部分にある岩石層を作っている元素はイーグル・クレーターのものと似ており、エンデュアランスの深い層では、塩素の濃度がずっと高くなっているということである。

オポチュニティは今後さらにクレーター深くに入り、深い層で塩素濃度が増加するという不可解な現象が続くのかどうかを調査する。今後の新しいデータにより、塩素の存在がエンデュアランス・クレーターの水の歴史と符合しているのかどうかが分かることが期待されている。

クジラの謎
2004.7.26.

Credit: NASA/JPL/Cornell
この尖った形状は高さ数センチ、幅は1センチもないかもしれないが、科学的には大変興味深いものである。「クジラ」と名付けられたこの尖った岩石の連なりは、エンデュアランス・クレーターのフラット・ロックの縁に突き出ている。地球の岩石形成に基づくと、このような形状は、液体が割れ目を移動して鉱物を堆積したときに作られる。そしてこの鉱物は岩石自体よりも浸食に強いため、岩石が浸食で削られた後もそこに残って、結果として割れ目の形のまま突き出た形になっているということである。

今後オポチュニティの科学機器でこの形状を調査すれば、この形状が火星の水の歴史とどのような関係があるのかをさらに説明できるようになるかもしれない。

エンデュアランス全周(ポーラー)
2004.7.26.

Credit: NASA/JPL
オポチュニティの位置360度全周の画像。これは、ソル171日(2004年7月17日)に「サイト33」という位置からナビゲーション・カメラで撮影した画像を合成したものである。オポチュニティは、エンデュアランス・クレーター内部へ11メートル入ったところにいる。画像はポーラー投影で、つなぎ目は修正されている。

エンデュアランス全周(垂直)
2004.7.26.

Credit: NASA/JPL
オポチュニティの位置360度全周の画像。これは、ソル171日(2004年7月17日)に「サイト33」という位置からナビゲーション・カメラで撮影した画像を合成したものである。オポチュニティは、エンデュアランス・クレーター内部へ11メートル入ったところにいる。画像は垂直投影で、つなぎ目は修正されている。

削った穴の跡
2004.7.26.

Credit: NASA/JPL
オポチュニティは、非公式に「ラット」(Rat)と呼ばれる岩石剥離器を使って、エンデュアランス・クレーター斜面にえくぼのような穴を7つ開けた。先日発表された画像は、ラット穴の位置の表示のない画像だったが、この画像は各ラット穴に赤い丸印が付けられている。ラット穴は画像上から下へ、「テネシー」「コッブルヒル」「バージニア」「ロンドン」「グラインドストーン」「ケトルストーン」「ドラメンスフジョーデン」である。これらの穴が削られた日はそれぞれ、ソル138日(2004年6月13日)、ソル143日(6月18日)、ソル145日(6月20日)、ソル148日(6月23日)、ソル151日(6月26日)、ソル153日(6月28日)、ソル161日(7月7日)である。各穴の直径は、4.5センチである。

リングがたくさん
2004.7.25

Image Credit: NASA/JPL
土星の最も外側の「Aリング」の、太陽光に照らされている面。この画像は、カッシーニ探査機が土星軌道投入後、リング面を通過した直後に撮影された。画像中央の複数のリングは、土星中心から約13万4000kmの距離にある。

画像中央付近の明色の波形状は、1つの軌道を共有している土星の月「ヤヌス」と「エピメテウス」によって作られた様々な粒子濃度の複数の渦巻き波がオーバーラップしたものである。この2つの月の軌道周期は非常に近く、リングと近い軌道位置にあるため、リング粒子の軌道に影響しているのである。

他の画像には、1つの月の影響で作られたはっきりした渦巻き模様も写っている。この画像中に見えるかすかな波形状のいくつかも、主リングの外側にある複数の小さな月の影響で作られた渦巻模様である。これらの渦巻き波の全ては、渦巻銀河の腕と同じ特徴を備えている。確認できる最も小さな形状(中央の明色の波形状の内側、つまり左側)は、1マイル(約1.6km)より小さい。この原因は、今のところまだ分かっていない。

氷のエンケラドス
2004.7.24

Image Credit: NASA/JPL/Space Science Institute
土星の華やかな宝石、水の氷で覆われたエンケラドスは、太陽系で最も反射率の高い天体である。

太陽光の90パーセント以上を反射しているこの月は、ヴォイジャーの時代には驚くべき天体だった。エンケラドスは、滑らかでクレーターが少なく、さらに溝のような線状の地形があちこちで交わっている表面をしている。この月は、木星の月のガニメデとエウロパと似た特徴も持っており、このことはこの月を土星で最も謎に満ちたものにしている。

カッシーニはミッション中この月に4回接近して、「地質学の記録」(表面形状)の調査を行う。最初のフライバイは、2005年2月17日に予定されている。

この画像は、2004年7月3日にエンケラドスから160万kmの距離、位相角(太陽-エンケラドス-カッシーニを結んだ線が作る角度)約103度で、望遠カメラを使って可視光で撮影された。画像解像度はピクセルあたり10km、画像は拡大処理されていない。エンケラドスの直径は、約499kmである。。

削った穴はどこ?
2004.7.24.

Credit: NASA/JPL
オポチュニティは「ラット」(Rat)と呼ばれる岩石剥離器を使って、エンデュアランス・クレーター斜面にえくぼのような穴を点々と開けた。これらの穴は、岩石層形成の地質学的歴史を我々にかいま見せてくれる。この画像は、ソル169日(2004年7月15日)にオポチュニティのナビゲーション・カメラで撮影されたもので、ネズミ(ラット)が岩石をかじった跡が見渡せる。ここには、研削穴がいくつあるかお分かりでしょうか。答えは、この後のページをご覧いただきたい。

カラーのリングの光景
2004.7.23

Image Credit: NASA/JPL/Space Science Institute

土星リングの素晴らしい自然色カラー画像。この画像は、カッシーニ土星軌道投入前の2004年6月21日に、リング面の下、土星から640万kmの距離から望遠カメラで撮影したものである。画像解像度は、ピクセルあたり38kmである。

右上から左下へカーブしている、リングの最も明るい部分は、Bリングである。Bリング内には、はっきりと分かれた砂色のベルトがたくさんある。土星のリング内には、これ以外の色の変化も見られる。リング内にこのような色の変化があるということは、ヴォイジャー画像とハッブル画像で以前から知られていたが、カッシーニ画像に写っているのは、この方向から見たリング内の色の変化が、地球から見たものよりもはっきりしているということである。

土星のリングは、主に水の氷でできている。純粋な水の色は白色になるが、リングには色の変化がある。このことは、岩石や炭素化合物のような水以外の要素が存在し、反射率が異なっているためと考えられている。カッシーニ画像は、カッシーニの他の観測機器からのデータと共に、土星リング系の異なる部分の組成確定の助けになる。

エンデュアランスでの活動
2004.7.22

ソル166日
この日のオポチュニティのタスクは、エンデュアランス・クレーター内の移動可能な道筋の画像撮影、そして次に、「ダリア」というターゲットの長時間にわたるメスバウアー分光計計測で、全て予定通り実施できた。

ソル167日
この日はメスバウアー分光計による長時間計測を完了し、その後、数枚の顕微画像撮影、そして、ローバーデッキのフロント部にある2つのマグネットの1つであるチリ捕獲磁石へのアルファ粒子X線分光計の配置が行われた。このチリ捕獲磁石のデータ収集は、ソル168日の早朝行われた。マグネットに付着している物質の元素の調査は、興味深いものである。

Credit: NASA/JPL
ソル169日にオポチュニティのナビゲーション・カメラで撮影した、エンデュアランス・クレーター内部の画像。
ソル168日
オポチュニティは、チリ捕獲磁石に当てていたアルファ粒子X線分光計をメスバウアー分光計と交換し、長時間計測を開始した。チリ捕獲磁石の付着物質のこの補足計測は、オポチュニティ周囲のチリの組成と磁性特性についての知識を与えてくれる。この日は、さらに遠隔調査活動も行われた。

ソル169日
オポチュニティはクレーター内部にさらに進み、オポチュニティ前方の地域は、これまで進んできた地域に比べると、進行に問題はないと判断された。さらに、斜面を3〜4メートル下ったところにある「クノッソス」岩石と、その隣の地質学的形状は非常に興味深いことが分かった。オポチュニティはアームをしまって30度近い斜面を下り、エンジニアが望んでいた、傾斜角の少ない領域に正確にたどり着いた。こうしてオポチュニティは、クレーター内部の最も急な斜面を乗り切って、その下の傾斜の緩やかな領域に到達した。

オポチュニティはこのポイントで、軌道船とのUHF通信セッションを行った。UHFセッションの間は、これまで画像撮影のコマンドは行われていない。これは、ローバー打ち上げ前の地上でのテストで、画像撮影がテレメトリー・リンクに障害をきたす電磁干渉を起こす可能性があるということが分かっていたからである。このために、これらの活動は注意深く個別に行うということになっているのである。しかし、もし画像撮影と通信が同時に行えれば、時間はより有功に使える。その実験として、ソル167日とソル168日の各日に、それぞれ、ナビゲーション・カメラ画像撮影とパノラマカメラ画像撮影のコマンドがオポチュニティに送信された。こうして送信されたデータは、ナビゲーション・カメラ使用時のものが初めに分析され、その結果、データの質に悪影響はないことが分かった。パノラマカメラ使用時に送信されたデータは、現在も分析中である。さらに、送信されたデータ量も期待通りだった。ナビゲーション・カメラもパノラマカメラも、どちらの場合も画像に対する悪影響はないと考えられ、実際の画像も影響は見られなかった。この実験結果により、UHFセッション中の画像撮影の禁止は、今後解除されることになるだろう。

エンデュアランス全周(3−D)
2004.7.22.

Credit: NASA/JPL

オポチュニティがソル171日(2004年7月17日)に撮影した周囲360度のステレオ画像。この画像は、「サイト33」と呼ばれる位置でナビゲーション・カメラによって撮影された画像をつないで作られた。この位置は、エンデュアランス・クレーター縁から11メートル内部に入ったところである。画像は円筒図法で、画像のつなぎ目は幾何学補正がされている。

エンデュアランス全周
2004.7.22.

Credit: NASA/JPL

オポチュニティがソル171日(2004年7月17日)に撮影した周囲360度の画像。この画像は、「サイト33」と呼ばれる位置でナビゲーション・カメラによって撮影された画像をつないで作られた。この位置は、エンデュアランス・クレーター縁から11メートル内部に入ったところである。画像は円筒図法で、画像のつなぎ目は幾何学補正がされている。

近隣岩石の調査
2004.7.21.

オポチュニティはソル158日の安定化マヌーバー以来、移動していない。オポチュニティはアームとマストの機器を使って現在位置で岩石の調査を行っている。調査している岩石は、エンデュアランス・クレーター内部へ進む過程で遭遇した6つ目の層のものである。オポチュニティの機能は、すこぶる良好である。オポチュニティのエネルギーを節約するための深い眠りのモードは一晩おきにおこなわれており、深い眠りのモードで夜間全ての電源が切られてヒーターが働かないために、気温が摂氏マイナス53度まで下がることがあるが、それでもミニ熱放射分光計は正常に機能している。

オポチュニティの双子のローバー「スピリット」はターゲットにアームの機器を展開するときに生じていた誤差を修正する危険防止カメラのレンズ調整を終え、今度はオポチュニティがレンズ調整するときが来た。これまで、危険防止カメラに基づいたターゲット合わせが充分でないときには、顕微画像撮影装置で撮影したモザイク画像が使われていた。

工学チームは、アルファ粒子X線分光計の蓋に関連した不具合の調査をしている。この分光計には接点スイッチが2つあり、その1つは蓋が開いたことを知らせ、もう1つはターゲットに完全にコンタクトしたことを知らせる役割をしている。ソル161日に、アルファ粒子X線分光計の蓋を開ける目的で、分光計が元素キャリブレーション・ターゲット(オポチュニティの下の「お腹」に設置されている、構成元素が分かっている岩石ディスク)に展開された。このターゲットは、時々メスバウアー分光計のキャリブレーションを行うときにも使われている。このとき、スイッチは2つとも働くと思われていたが、内側コンタクトスイッチが1つ働いただけだった。その翌日、分光計が岩石ターゲットから離れたとき、前方危険防止カメラ画像は、分光計の蓋が完全に開いているということを示した。その後、蓋を閉じる動作が行われた結果、蓋は部分的に閉じただけだった。このため、蓋を再び開けて閉じる動作が行われ、これは成功した。しかし、蓋開放のコンタクト・スイッチが働かないということが再びマヌーバーの最中に起きた。アルファ粒子X線分光計の蓋を開けたり閉めたりすることはまだ安全にできているため、この機器の完全な使用は今でも可能である。

Credit: NASA/JPL
「石臼」岩石の「ドラメンスフジョーデン」ターゲットに開けられた研削穴。ソル163日にオポチュニティのナビゲーション・カメラで撮影。
Credit: NASA/JPL
「石臼」岩石の「ドラメンスフジョーデン」ターゲットに開けられた研削穴。ソル161日にオポチュニティのパノラマカメラで撮影。
Credit: NASA/JPL
エンデュアランス・クレーター内部の眺め。ソル163日にオポチュニティのナビゲーション・カメラで撮影。
ソル159日
この日の活動は1日前から計画されており、7月4日の祝日(アメリカの独立記念日)をスタッフが楽しむ準備はできており、この日は比較的静かな日となった。この日の活動は、ミニ熱放射分光計とパノラマカメラによる毎日の大気観測と、ミニ熱放射分光計垂直スキャンミラー作動装置のキャリブレーションも行われた。垂直スキャンミラー作動装置は、潜望鏡のような働きをして、ミニ熱放射分光計の地表から空まで、垂直方向のターゲット合わせを行う。

ソル160日
オポチュニティは、マーズ・オデッセイとの最適な通信ウインドウを利用して、ソル159日からソル160日にかけて深夜遅くまでデータ通信を行った。この日は、顕微画像撮影装置で、「石臼」岩石の「ドラメンスフジョーデン」部分のモザイクが撮影された。「石臼」岩石は、エンデュアランス・クレーターのF層内にある。これらの顕微画像撮影の目的は、ソル161日に岩石剥離器を正確な位置に配置するためである。この後メスバウアー分光計が元素キャリブレーション・ターゲットに配置されたが、このよなことは初めてのことで、オポチュニティが約25度傾いているという現在の状況が原因で起きたことなのかもしれない。ソル160日の夜は、深い眠りのモードが行われた。

ソル161日
オポチュニティは深い眠りのモードから目覚め、雲の再度の撮影を含む早朝の大気観測を行った。この後、この日の午前中は、メスバウアー分光計の動作が停止されて元素キャリブレーション・ターゲットから離された。次に岩石剥離器で2時間半のシーケンスが行われ、「ドラメンスフジョーデン」ターゲットに6.3ミリの深さの研削穴が削られた。この日の最後は、大気観測と、アルファ粒子X線分光計の研削穴への配置が行われた。

ソル162日
オポチュニティは早く起き、オデッセイとの通信セッションを行い、それからアルファ粒子X線分光計による「ドラメンスフジョーデン」ターゲット研削穴のデータ収集が行われ、これは火星現地時間10時30分まで続いた。収集データによると、アルファ粒子X線分光計装置の蓋は、元素キャリブレーション・ターゲットで蓋が開いたこと知らせるスイッチに不具合があったにもかかわらず、完全に開いた。オポチュニティは次に、研削穴の一連の顕微画像を撮影し、それからメスバウアー分光計で研削穴の計測が開始された。メスバウアー分光計計測は火星現地時間午後7時で中断し、翌朝7時まで深い眠りが行われ、計測は翌朝に継続された。

ソル163日
メスバウアー分光計は停止され、それから診断のためにアルファ粒子X線分光計の蓋の開閉が行われて、これは成功した。次にオポチュニティはアームを格納して、2ソル日間にわたる現在位置からの登り斜面領域のパノラマカメラ科学サーベイを行った。

チューンナップの位置につく
2004.7.21.

Credit: NASA/JPL
ソル182日にスピリットのナビゲーション・カメラで撮影した、コロンビアの丘ふもとの地表。スピリットの車輪跡と、夕方の太陽に照らされてできたスピリット自体の影が写っている。撮影時間は、火星現地時間16時29分26秒である。
ソル181日
ソル181日のスピリットの計画は、顕微画像撮影装置のためにアームを展開し、それから2時間にわたるメスバウアー分光計計測を行うということだった。さらにスピリットは、車輪で撹拌された土壌のミニ熱放射分光計計測とナビゲーション・カメラ撮影も行い、その後、「エンジニアリング・フラット」と呼ばれる比較的平坦な領域への移動を行うことになっていた。ここでは、数ソル日間にわたる右前輪動作部分の加熱と再潤滑化が行われる予定である。移動後のスピリットは、360度ナビゲーション・カメラ・パノラマ画像を撮影し、その後のマーズ・オデッセイ通信セッション中にミニ熱放射分光計計測を行うことも予定されていた。残念なことにソル181日の始めに、スピリット搭載のソフトウェアーが、ロボットアームが何かに接触したと判断して、アームと先端の機器は停止してしまった。

ソル182日
地上では、アーム・ソフトウェアーのエラー原因を迅速に確認して、ソル182日の計画は通常通り行われた。ソル182日の活動内容は、ソル181日に予定されていた活動を完了することだった。ソル182日の計画は正常に行われ、スピリットはエンジニアリング・フラットに落ち着くことができた。

三日月のレア
2004.7.21

Image Credit: NASA/JPL/Space Science Institute

土星初の人工衛星「カッシーニ探査機」は軌道投入成功後、土星の月の画像を送り返してきている。この画像は土星の月「レア」で、画像の拡大処理はされていない。

レアは直径が1528kmあり、土星で2番目に大きい月である。ヴォイジャー探査機の発見によると、レアは、ディオネのように、明色の筋で覆われている。この筋は、水の霜ではないかと考えられている。

この画像写っているのはクレーターだらけの表面で、従ってこの表面は太古のものと考えられる。写っているクレーターの多くには、中央峰がある。カッシーニは2005年11月26日にレアからわずか500kmの距離をフライバイし、この月の地質学的歴史を紐解く手がかりを探索することになっている。

画像撮影は2004年7月2日にレアから約99万kmの距離、位相角(太陽-レア-カッシーニを結んだ線が作る角度)約109度で、カッシーニの望遠カメラを使って可視光で行われた。画像解像度は、ピクセルあたり6kmである。

多世代にわたる星形成
2004.7.20

近隣銀河内で虹色に輝く、星誕生の「織物」。ここに写っているのは、光るガス、暗色のチリの雲、若くて熱い星である。「N11B」としてカタログにあるこの星形成領域は、地球からわずか16万光年の大マゼラン星雲中にある。地上望遠鏡で我々の天の川銀河内の星形成が簡単に観測できるのと同じように、ハッブル望遠鏡の高解像度なら、大マゼラン星雲中の星形成の詳細を見ることができる。この新しいハッブル画像は、「N11」としてカタログに載っている星形成領域内部の小さな部分「N11B」をズームアップしている。「N11」は、大マゼラン星雲で2番目に大きな星形成領域である。大マゼラン星雲内で大きさと星形成活動で「N11」を抜いているのは、巨大なタランチュラ星雲だけである。

画像に写っているのは、1世代前の大質量星が引き金になって新しい星が誕生している近隣銀河内での星形成経過の完全な姿である。画像左側付近には青色の星と白色の星が集まっているが、これらの星は宇宙の至る所にある最も質量の大きい星である。この熱い星の集団の周囲領域は、星からの恒星風と放射線がガスを押しやっているために、比較的ガスが晴れている。押しやられたガスが周囲の濃密な雲に衝突してそれを圧縮すると、雲は自身の重力で崩壊して新しい星を形成し始める。「N11B」内の新しい星の集団は、「N11」中央の大きな星のバブルの縁にあるため、このようにして形成されたのかもしれない。「N11B」中の星は現在、自分が生まれた雲を払いのけつつあり、このために新しいバブルが作られている。「N11B」では、画像中央と右側の暗色のチリの雲の内部で、さらに別な新しい世代の星も誕生しつつある。この星誕生の連鎖は大マゼラン星雲よりも遠くの銀河中で見られるのだが、このハッブル画像では非常に鮮明に見ることができる。

画像右側の上部縁に近いところには、奇妙で興味深い形の、小さな暗色星間チリ雲がいくつかある。これらの雲は、光る星間ガスを背景にシルエットのようになっている。これら暗色雲のいくつかは明色の縁をしているが、これは近隣の熱い星からの放射で照らされて蒸発しているからである。

この画像は、水素ガスと酸素ガスによる放射を特定するフィルターを使って、ハッブルの第2広視野プラネットカメラで撮影された。1999年に撮影されたこれら「N11B」の画像は、大マゼラン星雲中の似通った別の領域のものと比較研究されている。

The science team, led by astronomers You-Hua Chu (University of Illinois) and Yael Naze (Universite de Liege, Belgium) are comparing these images of N11B, taken in 1999, with similar regions elsewhere in the LMC. This color composite image was co-produced and is being co-released by the Hubble Heritage Team (STScI) and the Hubble European Space Agency Information Center (HEIC).

Image Credit: NASA, ESA, and The Hubble Heritage Team (AURA/STScI)
Acknowledgment: Y.-H. Chu (U. Illinois, Urbana-Champaign) and Y. Naze (U. Liege, Belgium)

ディオネの影の部分
2004.7.20

Image Credit: NASA/JPL/Space Science Institute

土星の月「ディオネ」のクレーターができた氷の表面。この画像は同じ画像を2回処理したもので、太陽光に照らされた部分だけではなく、暗い影の部分も写っている。

左側画像は中庸の処理がなされたもので、ロマンチックな三日月形のディオネである。これとは対照的に、右側画像は大きく強調処理がされた画像で、ディオネの太陽光が当たっていない影の部分が、土星からの反射光に暗く照らされているのが写っている。これと似た現象は地球の月でも起きており、月の影の部分が「地球照」のためにかすかに見えることがある。強調された画像を見ると、画像上部のクレーター内部には中央峰があってその頂が太陽光に照らされているように見える。ディオネのクレーターに中央峰があるというのは、ヴォイジャー画像でも確認されている。ディオネの影の部分の明るさにわずかな差異があるが、これはヴォイジャー画像に見られた複数の曲線状の明色の筋に符合するのかもしれない。これらの筋は、水の氷の堆積でできていると考えられている。

画像は、2004年7月2日にディオネから約140万kmの距離からカッシーニの望遠カメラで撮影された。撮影時の位相角(太陽-ディオネ-カッシーニを結んだ線が作る角度)は約119度、画像解像度はピクセルあたり8kmである。ディオネの直径は、1118kmである。画像は、見やすくするために2倍拡大されている。

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