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5輪で走行
2004.7.29.
これは、最近発表された10日前のスピリットのステータスです。

Credit: NASA/JPL
スピリットは、ソル193日にアームの機器で露出岩石の調査を行った。この画像は、前方危険防止カメラで撮影したもので、アーム機器が露出岩石に配置されているのが写っている。画像撮影時間は、火星現地時間13時00分35秒である。
ソル190日
遠隔調査と13メートルの走行を完了。走行は、老朽化した6番目の右前輪の作動装置のこれ以上の摩耗を最小限に抑えるために、5つの車輪で行われた。5輪走行時には、ビジュアル距離測定を使ってスピリットの正確な位置を把握。走行最終の短距離は、目標地点に到達するための6輪走行を実施。このアプローチはうまくいき、右前輪の作動装置の寿命を長くするために今後も5輪走行が続けられる。

ソル191日
土壌の顕微画像撮影とメスバウアー分光計計測、その後、さらに10メートルの5輪走行で北方向へ移動。(右前輪を持ち上げて後退進行中、ロボットアームはスピリットの後方になり効果的である。)

ソル192日
露出岩石の可能性がある地域を調査するために、進行方向を計画の北進から東方向へ転換。2セクションの5輪走行を含む17メートルの走行で、露出岩石の頂に正確に到着。残念なことに、最終の傾きが太陽エネルギーを得るのに不都合で、充電量が減少。

ソル193日
7月19日に終わったソル193日は、一連の顕微画像撮影と、露出岩石の短時間のメスバウアー分光計計測を完了。続いて、岩石剥離器使用と、太陽電池を太陽に向けるのに適した位置へ移動。

今後数ソル日で、岩石剥離器などの科学機器を使って「ウーリーパッチ」の調査を行う。その後は、コロンビアの丘を登る活動を再開してさらなる露出岩石を探す。

後退で移動開始
2004.7.29.
これは、最近発表された10日以上前のスピリットのステータスです。

Credit: NASA/JPL
ソル188日に初めて後退での進行を4メートル行ったときの画像。撮影はスピリット前方にあるナビゲーション・カメラによるものだが、後退して進んでいるために後方に残された車輪の跡が写っている。画像撮影時間は、火星現地時間14時34分46秒である。

ソル184−185日
ヒーターを作動して右前輪の回転モーターに油を注入し、非常に短距離の走行テストを実施。「エンジニアリング・フラット」でのスピリットの姿勢は、太陽と反対方向に僅かに南に傾く。低い太陽角度と、ヒーターで消費する電力により、バッテリーは非常に酷使され、テスト後のバッテリーの電力残量は非常に低くなった。このため、この2ソル日間は科学調査ができなかった。

ソル186日
新たにチューンナップされた前方危険防止カメラの動作テストを、ロボットアームを使って実施。このチューンナップでアームの機器の配置精度が改善するはずで、メスバウアー分光計を9種類の位置に配置するテストを実施。ターゲットの7つはうまくいったが、2つは失敗。失敗したターゲットへの配置テストは、今後再び実施の予定。車輪潤滑化の結果確認のため、テスト走行を実施。テスト開始時の右前輪は太陽方向に向いており、これはテストでの基本になっていた温度よりずっと高温のため、テスト走行前後を正確に比較することは困難になった。分析によると、車輪の回転パフォーマンスは20パーセントほど改善したが、これが4ソル日間にわたる加熱オペレーションのためなのかは不明。スピリットはこれまで約30ソル日間にわたってほとんど移動しておらず、このため潤滑油の自然再循環ができた。結論は、右前輪のパフォーマンスは改善したが、それでもまだ回転時の「引き」は他の車輪の約2倍もある。

ソル187日
チューンナップ後、エンジニアリング・フラットから離れてさらに高い位置に移動し、太陽角度がより良い斜面に到達。ソル187日はバッテリーの電力が低く、のろのろと8メートル進み、太陽光を受ける角度がさらにわずかに良好な傾きの斜面に着いて50分間の科学観測を実施。

ソル188日
エンジニアリング・フラットから離れる走行を続行。右前輪に関する対策として、後退状態で進み、比較的平坦な領域の走行では右前輪を使わないで上げる方策が採られている。この方策は、車輪回転モーターの寿命を延ばして最も必要になったときに右前輪が使えるようにすためである。この日の初の後退進行テストでは、4メートルの移動を実施。さらにパノラマカメラ、ナビゲーション・カメラ、ミニ熱放射分光計を使って、1時間半にわたる遠隔調査を実施。

ソル189日
7月15日に終わったこの日のバッテリー充電量は、太陽電池板が太陽方向に向く斜面にいたおかげで、多くなった。6つの車輪を使って正確に6メートルの移動後、右前輪を持ち上げた走行をさらに3メートル実施。さらに、スピリットの真下にあって北方向に伸びる興味深い露出岩石を撮影。

ソル189日終了後のトータルの走行距離は、3450メートルになった。スピリットの進行方向の向きは、184.8度である。

周囲の丘(円筒図法)
2004.7.29.

Credit: NASA/JPL

スピリット周囲360度を写しだした画像。この画像はソル189日(2004年7月15日)に撮影したもので、コロンビアの丘の西山脚部分のふもとにある「サイト72」と呼ばれる位置からスピリットのナビゲーション・カメラで撮影した画像を合成したものである。この画像は円筒図法で、つなぎ目は幾何学修正されている。

周囲の丘(3−D)
2004.7.29.

Credit: NASA/JPL

スピリット周囲360度を写しだしたステレオ画像。この画像はソル189日(2004年7月15日)に撮影したもので、コロンビアの丘の西山脚部分のふもとにある「サイト72」と呼ばれる位置からスピリットのナビゲーション・カメラで撮影した画像を合成したものである。この画像は円筒図法で、つなぎ目は幾何学修正されている。

オポチュニティのソル174〜176日
2004.7.28

Credit: NASA/JPL
ソル175日にオポチュニティがクレーター縁から13メートルの位置に到達したときに撮影された画像。オポチュニティの影が地表に落ちている。

ソル174日
顕微画像撮影装置、メスバウアー分光計、アルファ粒子X線分光計を使ったアーノルド・ジッヘル岩石ターゲットのクローズアップ調査を完了。全ての調査は、成功した。

ソル175日
アーノルド・ジッヘルからバックで離れてこの岩石の調査位置の撮影を行い、次に斜面を下って新しいターゲットに移動。この走行でオポチュニティはクレーター縁から約13メートルの位置に到達。ソル175日から176日にかけて、エネルギー節約のための深い眠りのモードを実施。

ソル176日
7月23日に終わったこの日は移動の日で、斜面を下って「ダイアモンド・ジェネス」というターゲットの調査位置につく。全ては予定通り行われ、オポチュニティは岩石研削位置についた。

現在は、移動予定表面についての懸念が検討されている。砂に覆われた下り斜面は、オポチュニティがスリップすることなく移動できるのかどうか、移動前に充分調査しなければならない。オポチュニティは最近、30パーセントのスリップを経験しているのである。

スピリットは活動200日
2004.7.29.

Credit: NASA/JPL
ソル200日にスピリットのナビゲーション・カメラで撮影した光景。スピリットは、この日の終わりに、太陽電池板が太陽に向いて電力を最大限に確保できる斜面に移動した。画像撮影時間は、火星現地時間16時03分30秒である。

ソル198日
「サーベル」岩石ターゲットの夜間長時間にわたるメスバウアー分光計計測後、「マストドン」という名のターゲットに2つ目の研削穴を開ける。次にアルファ粒子X線分光計を研削穴へ配置し、夜間のオデッセイ通信セッション中に計測を開始。

ソル199日
マストドンの6時間にわたるアルファ粒子X線分光計計測を完了。エネルギー保存のための昼寝の後、研削穴のモザイク画像作成のための顕微画像を撮影。次に研削穴へメスバウアー分光計を配置して、夜間を含む20時間にわたる計測を開始。

ソル200日
7月26日に終わったソル200日は、忙しい日だった。研削穴の夜を徹したメスバウアー分光計計測完了後、昼寝をし、アームをしまってバックし、研削穴のパノラマカメラ撮影とミニ熱放射分光計計測を実施。それから、約16メートル移動。移動は、地表の関係でエラーを最小限にするために、6輪で行われた(老朽化している右前輪を保護するため、現在は5輪モードでの走行が通常行われている)。この走行では、電力を最大限に確保するために、太陽電池板を太陽の方向に向けるのに適した斜面にスピリットが移動された。火星南半球は冬の季節になっており、太陽高度は低くなっている。

スピリットは、今後もコロンビアの丘を登って露出岩石を探す。

もやに包まれたタイタン
2004.7.29

Image Credit: NASA/JPL/Space Science Institute

カッシーニはタイタンの初のフライバイ後、振り返って、遠ざかっていく三日月形の、スモッグに包まれたタイタンを見た。この画像は自然色カラーで、最接近の約1日後に撮影したものである。タイタンの縁に沿ったところには、もやがわずかに青っぽく光っているのが見える。

右側画像には座標のグリッドがスーパーインポーズされており、タイタンの傾き(経度線が交わっている東側縁部分が南極)と共に、太陽光に照らされている部分の地理的領域を示している。黄色の曲線は、タイタンの昼と夜の境界である。

この自然色カラー画像は、青色、緑色、赤色の各フィルターで撮影した画像を重ねて作られた。これらの画像は、2004年7月3日にタイタンから約79万kmの距離、位相角(太陽-タイタン-カッシーニを結んだ線が作る角度)115度で、広角カメラを使って撮影された。画像の解像度は、ピクセルあたり47kmである。

削った穴の跡(カラー)
2004.7.28.

Credit: NASA/JPL/Cornell
オポチュニティのパノラマカメラで撮影したエンデュアランス・クレーター内部斜面。斜面を削って作った最初の7つの研削穴がほぼ自然色カラーで写っている。このモザイク画像を撮影したときのオポチュニティは、クレーター内側斜面を約12メートル下ったところにいた。画像はオポチュニティの後方、クレーター縁の方向を見たもので、車輪の跡も見える。「ラット」と呼ばれる岩石剥離器が削った穴の周囲には削りカスが見えるが、これは数ヶ月前にイーグル・クレーター露出岩石を削ったときに見られたものと似た赤鉄鉱の細かい粒子と考えられる。

ナビゲーション・カメラの白黒画像で研削穴を探すクイズが先週あったが、この強調カラー画像ならほとんどの人は7つの穴をもっと楽に見つけることができる。これは、数百万マイル彼方の地球で研削穴の調査をしている学者も同じである。

研削穴のある岩石の名称は、画像最上部(クレーターの縁に最も近いところ)から下方向へ順に、「テネシー」「コッブルヒル」「バージニア」「ロンドン」「グラインドストーン」「ケトルストーン」「ドラメンスフジョーデン」である。これらの穴が削られたのはそれぞれ、ソル138日(2004年6月13日)、ソル143日(6月18日)、ソル145日(6月20日)、ソル148日(6月23日)、ソル151日(6月26日)、ソル153日(6月28日)、ソル161日(7月7日)である。各穴の直径は、4.5センチである。

この画像は、パノラマカメラの750、530、430ナノメートルのフィルターを使った画像から作られた。撮影は、ソル173日(7月19日)である。

削った穴の跡(フォールスカラー)
2004.7.28.

Credit: NASA/JPL/Cornell
オポチュニティのパノラマカメラで撮影したエンデュアランス・クレーター内部斜面。斜面を削って作った最初の7つの研削穴がフォールスカラーで写っている。このモザイク画像を撮影したときのオポチュニティは、クレーター内側斜面を約12メートル下ったところにいた。画像はオポチュニティの後方、クレーター縁の方向を見たもので、車輪の跡も見える。「ラット」と呼ばれる岩石剥離器が削った穴の周囲には削りカスが見えるが、これは数ヶ月前にイーグル・クレーター露出岩石を削ったときに見られたものと似た赤鉄鉱の細かい粒子と考えられる。

ナビゲーション・カメラの白黒画像で研削穴を探すクイズが先週あったが、この強調カラー画像ならほとんどの人は7つの穴をもっと楽に見つけることができる。これは、数百万マイル彼方の地球で研削穴の調査をしている学者も同じである。

研削穴のある岩石の名称は、画像最上部(クレーターの縁に最も近いところ)から下方向へ順に、「テネシー」「コッブルヒル」「バージニア」「ロンドン」「グラインドストーン」「ケトルストーン」「ドラメンスフジョーデン」である。これらの穴が削られたのはそれぞれ、ソル138日(2004年6月13日)、ソル143日(6月18日)、ソル145日(6月20日)、ソル148日(6月23日)、ソル151日(6月26日)、ソル153日(6月28日)、ソル161日(7月7日)である。各穴の直径は、4.5センチである。

この画像は、パノラマカメラの750、530、430ナノメートルのフィルターを使った画像から作られた。撮影は、ソル173日(7月19日)である。

丘を登る
2004.7.28.

Credit: NASA/JPL
「ウーリーパッチ」と非公式に名付けられた露出岩石の眺め。画像はこの露出岩石を近くから見たもので、ソル193日(2004年7月19日)のスピリットの位置がコロンビアの丘の西斜面をさらに登ったところにあるということを示している。遠くにはグセフ・クレーターの南縁が見え、右方向には、コロンビアの丘を覆っている「玄武岩の海」があるのが分かる。

周囲の丘(上から)
2004.7.28.

Credit: NASA/JPL
スピリット周囲360度の眺め。この画像はソル189日(2004年7月15日)に撮影したもので、コロンビアの丘の西山脚部分のふもとにある「サイト72」と呼ばれる位置からスピリットのナビゲーション・カメラで撮影した画像を合成したものである。この画像は垂直投影で、つなぎ目は幾何学修正されている。

オポチュニティのソル170〜173日
2004.7.28

Credit: NASA/JPL
ソル173日にオポチュニティのパノラマカメラでエンデュアランス・クレーター内部からクレーター縁の方向を撮影した画像。
Credit: NASA/JPL
ソル171日にオポチュニティのナビゲーション・カメラでエンデュアランス・クレーター内部からクレーター縁の方向を撮影した画像。この画像には、左側のパノラマカメラ画像に写っている部分が含まれている(画像右上4分の1の部分でオポチュニティの車輪跡が2本ついている)。

オポチュニティは、この5ソル日間、エンデュアランス・クレーターの探検を続けており、現在11メートルほどクレーター内部に入っている。最近の移動はソル171日の1回だけで、このときオポチュニティは転回して斜面をバックで下り、それから「クジラ」と呼ばれる形状の方向に向いた。クジラは堆積物の床岩にある垂直に突き出た形状で、この地域の水の歴史についての手がかりを含んでいるかもしれない。近い将来の計画は、クジラに沿って少なくとも7メートルほどさらにクレーター内部を下るというものである。オポチュニティの現在位置とすぐ下の斜面は、15〜20度の傾斜があるが、これは移動には問題がない角度である。

斜面の傾斜は緩やかだが、ソル171日の走行でわかるように、スリップは予測が困難である。ソル171日の移動マヌーバーでは、オポチュニティは予想外に約20センチもスリップして予定よりも下まで到達たのである。アームの届く距離には岩石の破片のようなものが見つかったが、これはオポチュニティが壊したクジラの割れた破片なのかもしれない。オポチュニティはこの位置に留まり、ソル173日と174日に、「アーノルド・ジッヘル」(テレビのシリーズ物「グリーンエーカーズ」に出てくる豚にちなんだ名称)と呼ばれるこの破片が、周囲の床岩と異なっているのかどうかを調査する。

時々しか機能しない岩石剥離器の温度センサーに関するマイナーな懸念は、解決した。このセンサーは、岩石剥離器を使用するときの機器のモーター温度を確認してモーター制御パラメーターをセットするために使われている。岩石剥離器チームは、このセンサーの代わりに、同じ目的のために近くのアームに取り付けられている温度センサーを使う予定で、このために岩石研削能力に支障が出ることはない。

活動ハイライト

ソル170日
クジラとフラットランド(平坦でスムーズな近隣の床岩)をパノラマカメラで撮影。

ソル171日
3.7メートルの移動。走行距離計のトータルは1478メートルに。ミニ熱放射分光計を使って近隣の形状を分析。ナビゲーション・カメラによる360度モザイク画像撮影。

ソル172日
パノラマカメラとミニ熱放射分光計を使って太陽電池板とミニ熱放射分光計のキャリブレーション・ターゲットを撮影し、付着チリの調査を行う。「新しいやり方を教える」運動の実験として、午後のオデッセイ通信リレー中にオポチュニティ内部計測ユニットの電源をオン。もし内部計測ユニットが通信に悪影響を及ぼさなければ、データ量を増やすためにオポチュニティの通信リレーセッション中にオポチュニティの電源を入れることができるようになるかもしれない。

ソル173日
ソル174日のメスバウアー分光計とアルファ粒子X線分光計の配置をより正確にするため、アーノルド・ジッヘルの2x2顕微画像モザイク撮影。

遠ざかるタイタン
2004.7.28

Image Credit: NASA/JPL/Space Science Institute

カッシーニは土星軌道投入1日後、タイタンの近くを静かに疾走し、タイタンの南極領域の画像を撮影した。この画像は自然色カラーで、カッシーニがタイタンに最も接近したわずか約2時間後に撮影された。

右側画像には座標のグリッドがスーパーインポーズされており、タイタンの傾き(経度線が交わっている画像中央上部分が南極)と共に、太陽光に照らされている部分の地理的領域を示している。黄色の曲線は、タイタンの昼と夜の境界である。

この自然色カラー画像は、青色、緑色、赤色の各フィルターで撮影した画像を重ねて作られた。これらの画像は、2004年7月2日にタイタンから34万7000kmの距離、位相角(太陽-タイタン-カッシーニを結んだ線が作る角度)62度で、広角カメラを使って撮影された。画像の解像度はピクセルあたり21kmで、以前に公表されたタイタンの自然色カラー画像(この下の記事)よりも4倍近く改善されている。

自然色カラーのタイタン
2004.7.28

Image Credit: NASA/JPL/Space Science Institute

土星の月「タイタン」の表面はカッシーニによって撮影されたとはいえ、人間の目にはまだ謎である。この画像は、赤色、緑色、青色のフィルターを使って望遠カメラで撮影した画像を重ねて作られた。

可視光波長で撮影した自然色カラー画像では、タイタンは有機物質に富んだ光化学スモッグで覆われているために、表面は形状は隠されて滑らかなものになっておりオレンジ色に光っている。

カッシーニには、このようなタイタンのベールを貫通できるよう特別に設計されたスペクトルフィルターが搭載されている。さらに、カッシーニの背中にはホイヘンス・プローブがあり、これは2005年早くにタイタン大気中を降下して、このオレンジ色の謎の月を接近して見る予定になっている。

この画像を作っている画像は、2004年6月10日に約1310万kmの距離から、位相角(太陽-タイタン-カッシーニを結んだ線が作る角度)67度で撮影された。画像解像度は、ピクセルあたり79kmである。

重力レンズ効果天体
2004.7.27

NASAのハッブル宇宙望遠鏡は群衆をランダムに撮影する写真家のようにターゲットなしの撮影で、様々な銀河が混ざった光景を撮影した。画像撮影はハッブルのアドバンスト・サーベイ・カメラで行われたが、撮影時には特にねらったターゲットはなかった。銀河の多いこの画像の近隣領域のターゲットには、ハッブルの赤外線カメラが向けられていたが、アドバンスト・サーベイ・カメラが向けられたのは特にターゲットが定められていない典型的な空の部分だった(注:ハッブルには複数の観測機器が搭載されており、その1つでターゲット観測が行われているときに別な機器を使って同じ方向が観測されることが多い)。

この銀河の群は2003年9月に撮影されたもので、画像に含まれているのは、衝突のためなのか、腕が引き伸ばされた黄色い渦巻銀河(右下)、爆発的に星が誕生している若くて青色の銀河(上部)、小さくて赤色のいくつかの銀河である。

このような特異な状況の銀河の中でも最も奇妙な形に見える銀河は、画像中央にある劇的な青色のアーク形状である。しかし、これは実際はこのような形状の銀河があるわけではなく光学的な幻影である。青色のアークは「重力レンズ効果」と呼ばれる現象で遠方銀河が「にじんで」奇妙な形に見えているのである。この「びっくりハウス鏡効果」は、遠方天体の光が、手前にある天体の質量によって曲げられて引き伸ばされて起きる現象である。この画像の場合の重力レンズ、つまり手前の天体は、地球から60億光年近くの距離にある赤色の楕円銀河である。銀河が赤色だということは、この銀河には年老いて冷えた星が含まれているということを示唆している。

像が細長いアーク状に歪んでいるこの遠方天体の距離は、約100億光年である。この太古の銀河が存在していたのは、ビッグバンからわずか数十億年後、つまり宇宙が現在の年齢の約4分の1の頃である。銀河の青色は、この銀河に青色の熱い星が含まれていることを示唆している。

重力レンズ効果の天体は、宇宙のあちこちに見ることができる。というのは、この宇宙が銀河に満ちているためで、従って遠方銀河からの光は、必ずしも別の銀河に邪魔されずに宇宙空間を通り抜けてくるわけではないのである。このことは、あたかも人でいっぱいの空港を歩いているようなもので、宇宙では、遠方銀河の光はその途上にある銀河の近くを通り抜けてくるのである。しかし、もし途上にある銀河の質量が大きいと、遠方銀河からの光は重力によって曲げられたり歪められたりする。

この画像中にあるような長いアークは、大銀河団の中に見られることが多い。というのは、大銀河団の質量が巨大だからである。しかし、アークが、この画像中にあるような孤立した銀河に起きることはあまりない。このような状況で重力レンズ効果が起きるには、遠方銀河と手前にある銀河は、ほとんど完全に同じ視線上になければならないからである。

重力レンズは、銀河について重要な情報を与えてくれる。これは、銀河中のダークマターを含む質量を直接確定する、ユニークで非常に有用な方法である。銀河は星とガスとチリだけでできているわけではなく、ダークマターと呼ばれる見えない物質が銀河質量のほとんどを占めているのである。新たに発見されたこの重力レンズ系「J033238-275653」は、『アストロフィジカル・ジャーナル』誌に発表された。この重力レンズ系の研究は、これと似た観測と共に、明るい近隣銀河質量の直接計測の初のケースになるかもしれない。

Credit: NASA, ESA, J. Blakeslee and H. Ford (Johns Hopkins University)

ハッブル宇宙望遠鏡
宇宙のズームレンズ

クレーターのミマス
2004.7.27

Image Credit: NASA/JPL/Space Science Institute
カッシーニは土星軌道に投入された直後、クレーターだらけの月「ミマス」(直径398km)の最良の画像を送り返してきた。「ハーシェル」と名付けられた、ミマス上部の大きなクレーターは幅約130km、深さは約10kmである。

この画像は、2004年7月3日にミマスから170万kmの距離、位相角(太陽-ミマス-カッシーニを結んだ線が作る角度)約102度で、カッシーニの望遠カメラを使って可視光で撮影された。画像解像度はピクセルあたり10kmで、見やすくするために画像は2倍に拡大されている。

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