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タイタンのモザイク(2005.2)

2005.2.21

Image Credit: NASA/JPL/Space Science Institute
16枚の画像を使って作られたタイタン表面のモザイク。モザイクを構成している各画像は特殊な画像処理でタイタンの「もや」のかかった大気の効果が取り除かれ、赤道付近(夜と昼の境界)の表面がよく見えるようにされた。

2004年10月のタイタン初フライバイのときは南極付近に多くの雲が見え、同年12月のフライバイでは中緯度領域に多くの雲が見られた。しかし、今回のフライバイで南極付近に見られたのはいくつかの小さい雲だけだった。

今回のフライバイ撮影でカバーされたのは、明るい白色の大きな地域「桃源郷」の北と西の領域で、画像の質も向上した。

この画像は、極性赤外線波長に敏感なフィルターの望遠カメラで、タイタンから22万6000kmから24万2000kmの距離から撮影された。画像解像度はピクセルあたり約1.3kmである。

カッシーニ土星探査機(タイタン)
タイタン南極の雲のムービー
中緯度の雲のクローズアップ
タイタン全体像

タイタンのレーダー観測領域

2005.2.21

Image Credit: NASA/JPL
線で囲まれた部分はレーダー観測の領域を示している。ピンク色の線は2004年10月のフライバイのレーダー観測領域、青色の線は2005年2月15日にレーダー観測でカバーされた領域である。

撮影領域を示すムービー
このムービーは大きさが230メガバイトもあり、ダウンロードには非常に時間がかかりますのでご注意ください。
ムービーでは、アイオワ州ほどのサイズの巨大クレーター、暗色平原の中の明色の丘と峰の部分、たぶん天体衝突時に飛散した物質に囲まれた小さなクレーターを含む、タイタンのいくつかの興味深い地域をズームする。

タイタンの衝突クレーター

2005.2.21

Image Credit: NASA/JPL
2005年2月15日の第3回フライバイで撮影されたレーダー画像。画像には直径約60kmのクレーターが写っている。

このクレーターは、周囲に非常に明るい物質が広がっていることとクレーター自体の形状から、衝突でできたと考えられる。衝突した天体は、5〜10kmほどの大きさの超高速の彗星か小惑星である。

周囲に広がっている明色物質は、クレーターから散った破片、つまり飛散物質である。飛散物の広がり方が非対称的なのは、衝突時の風の影響なのかもしれない。この地形は衝突で形成されたということは明らかなのだが、中央峰がない。このことが示唆しているのは、浸食かそれ以外の方法で中央峰が変形したということである。それは、降雨、風食、クレーター形成時の固い物質の軟化で、これら全てが可能なプロセスである。

暗色領域のレーダー画像

2005.2.20

Image Credit: NASA/JPL

2005年2月のフライバイでカッシーニのレーダーで観測されたほとんどの領域は、2004年10月撮影の領域とは非常に異なっているが、この画像に写っている地域は非常に似ているように見える。

暗色平原に取り囲まれて、上部から下部まで約300kmにわたって、明色の丘と峰が入り組んでいるのが分かる。このレーダー画像で暗色になっている大きな領域は比較的滑らかな部分か、レーダー波長を効果的に吸収している領域か、またはその両方である。暗色平原の中には微妙な地形がかすかに見えるが、この形状が何なのかははっきりしない。これらの形状は10月のフライバイで観測された地形と多少似ている。10月のフライバイの観測形状は「極低温火山性」という特徴を持っている。「極低温火山性」というのは、暖かい氷、あるいは液体の水とアンモニアの混合した液体の流れのことである。

カッシーニ土星探査機(タイタン)
タイタンから出てくるもの

サーカスマクシマス近隣レーダー画像

2005.2.20

Image Credit: NASA/JPL

2005年2月15日の第3回フライバイのときにカッシーニのレーダー・システムで撮影した画像。この領域は「サーカスマクシマス・クレーター」のすぐ東にある。

複数の白色の筋は、サーカスマクシマスの斜面から右上の明色地域の方向に液体が流れた河床なのかもしれない。レーダー波長で明るくなっている部分は粗い表面かレーダー方向に傾いている部分で、この画像の明色部分は液体の流れで運ばれた岩屑(がんせつ)の領域で、レーダーで表面が明るくなっているのはこのためである。この意味で、この領域はホイヘンスが着陸した地域の中にある瓦礫(がれき)散乱平原と多少似ている。タイタン表面が極端に温度の低い環境だということを考えると、岩屑を運んだ流れが液体状のメタンだというのが最もありそうなことである。

この画像で最も長い河床は約200kmの長さである。画像を横切って走っている直線は、異なるレーダービーム画像をつないだときにできたものである。

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