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塵旋風(ソル445日)

2005.5.11.

ここをクリックするとGIFアニメをご覧になれます。(GIF 5.2 M)
NASA/JPL

このムービークリップには約2km先の塵旋風が1つ写っている。チリを空中に巻き上げる旋風であるこの塵旋風は、グセフ・クレーター内部の平原を写し出したムービー画面を数分間にわたって横切って移動している。塵旋風はムービー中の21フレームに写っている。画像左下の数字は最初のフレームからの経過時間を秒で示したもので、各フレームの間隔は主に20秒である。このムービーを作っている画像は、ソル445日(2005年4月14日)にスピリットのナビゲーション・カメラで撮影された。画像間で動きのある全ての部分(つまり塵旋風部分)のコントラストは強調されている。

塵旋風(ソル446日)

2005.5.11.

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NASA/JPL

このムービークリップには、スピリットがその時いた丘のふもと近くを通り過ぎた塵旋風が1つ写っている。この塵旋風のムービーはこれより短いバージョン(塵旋風のムービー(ソル456日)を参照していただきたい)が以前公表されたが、その後さらに画像が送られてきてムービーに付け加えられた。このムービーは、これまでで最も良く塵旋風の構造を示している。このムービーを作っている画像は、ソル446日(2005年4月15日)にスピリットのナビゲーション・カメラで撮影された。画像間で動きのある全ての部分(つまり塵旋風部分)のコントラストは強調されている。

塵旋風(ソル461日)

2005.5.11.

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NASA/JPL

このムービークリップには、スピリットがいる丘の側面の下の平原を横切っている塵旋風がいくつか写っている。このムービーを作っている21フレームのいくつかには複数の塵旋風が同時に写っている。ムービー撮影時間は、地表の温度が高くチリを巻き上げる乱流ができやすく風が平原を横切って吹いている、火星現地時間午後2時頃である。画像左下の数字は最初のフレームからの経過時間を秒で示したもので、各フレームの間隔は主に20秒である。このムービーを作っている画像は、ソル461日(2005年4月20日)にスピリットのナビゲーション・カメラで撮影された。画像間で動きのある全ての部分(つまり塵旋風部分)のコントラストは強調されている。

塵旋風(ソル463日)

2005.5.11.

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NASA/JPL

このムービークリップには、スピリットがいる丘の側面の下の平原を横切っている塵旋風がいくつか写っている。このムービーを作っているフレームのいくつかには複数の塵旋風が同時に写っている。ムービー撮影時間は、地表の温度が高くチリを巻き上げる乱流ができやすく風が平原を横切って吹いている、火星現地時間午後2時頃である。画像左下の数字は最初のフレームからの経過時間を秒で示したもので、各フレームの間隔は主に20秒である。このムービーを作っている画像は、ソル463日(2005年4月22日)にスピリットのナビゲーション・カメラで撮影された。画像間で動きのある全ての部分(つまり塵旋風部分)のコントラストは強調されている。

地平線の塵旋風(ソル468日)

2005.5.11.

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NASA/JPL

このムービークリップには、フレーム右側近くの遠方の地平線に大きな暗色の塵旋風が写っている。塵旋風の距離はスピリットから約5kmで、その直径は200メートルもあるかもしれない。スピリットの近くには複数の小さな明色の塵旋風が暗色の地表を背景にして見える。このムービーを作っている画像は、ソル468日(2005年4月27日)にスピリットのナビゲーション・カメラで撮影された。画像間で動きのある全ての部分(つまり塵旋風部分)のコントラストは強調されている。画像左下の数字は最初のフレームからの経過時間を秒で示したもので、各フレームの間隔は主に20秒である。

塵旋風はスピリットが着陸する前からその存在が予想されていた。それはグセフ・クレーター内部の着陸地域が暗色の筋で満ちているからで、この暗色筋は塵旋風が地表からチリを巻き上げてできたものなのである。さらに地表には明色の窪みがたくさんあるが、これはチリで満たされたミニクレーターである。地表のほとんどの部分はチリで覆われ、風はグセフ・クレーターの中へ向かう方向、そして外の方向に毎日吹いている。地表は太陽光によって暖められて触ってみると暖かいが、その2メートル上の大気は冷たい。このような温度差のために対流が起き、塵旋風はこの対流と風でチリが巻き上げられて起きるのである。

マーズ・ポーラー・ランダーを発見?

2005.5.8.

NASA/JPL/MSSS

1999年12月にマーズ・ポーラー・ランダーを失ったことは、ミッションに深く関わった人々だけではなくアメリカのマーズ・エクスプロレーション・プログラムにとっても忘れられない経験だった。その後、この失敗で何が起きたのか、そしてそれはなぜ起きたのかが追求され、惑星探索の実施方法が大きく変更されることになった。テレメトリーなしでは失敗の原因は推量の域を出ず、なんらかの観測でどのように失敗したのかを確認することは非常に重要である。

マーズ・ポーラー・ランダーが失われた直後、マーズ・グローバル・サーベイヤーによって着陸予定楕円領域の画像がピクセルあたり1.5メートルの解像度で数十枚撮影され、着陸機がどうなったのかの証拠が探索された。マーズ・ポーラー・ランダー探索で求められたのは、暗色領域(ロケットによって火星表面のチリが撹拌された領域)の約1km以内に、不規則な形、あるいは長細い形(パラシュート)の明色の形状を探すこと、そして、中心付近に明るいスポット(着陸機)を探すことだった。2000年に、この基準に合致するものが1つ発見されたが、実質的な確証となるものがなかったために、これがマーズ・ポーラー・ランダーとそのパラシュートだとすることは非常に推論的なものということになった。

2004年に行われたマーズ・グローバル・サーベイヤーによるマーズ・エクスプロレーション・ローバー着陸サイトの観測は、以前マーズ・ポーラー・ランダーではないかとされたものを再調査する手本となった。例えば、マーズ・ポーラー・ランダーとマーズ・エクスプロレーション・ローバーのパラシュートを作っている物質は似ており、火星軌道カメラ画像中のその明るさは、少なくともその相対明度が太陽角度との関数として計算できる。マーズ・ポーラー・ランダー落下候補位置画像の「パラシュート候補」の明るさは、パラシュートの物質と合致することが分かった。マーズ・エクスプロレーション・ローバー着陸サイトのロケット噴射の地表撹拌による明度の変化は、マーズ・ポーラー・ランダー候補画像に見られる明度変化を太陽光照射と観測角度を考えに入れて修正すると似ており、これらの一致により、2000年の観測物体がマーズ・ポーラー・ランダーだということに矛盾がなくなった。

もしこれらの形状が本当にマーズ・ポーラー・ランダー着陸と関連しているとすれば、その画像から何が推測できるだろうか。第1に言えることは、マーズ・ポーラー・ランダーの下降は、パラシュート廃棄と最終ロケット燃焼ではある程度成功だったということである。パラシュートと着陸機の相対的な位置は、着陸日のこの地域のチリの雲の動きから分かった西から東への弱い風があっとということを考えると、矛盾しない。地表が撹拌されている領域の大きさは、探査機が地表に接近するまでエンジンが燃焼しつづけた長さと矛盾しないが、燃焼がどれぐらい近くで行われたかは分からない。マーズ・ポーラー・ランダーより大きなマーズ・エクスプロレーション・ローバーの逆推進ロケット燃焼は高度約100メートルで、地表から約20〜25メートルになるまで続く。マーズ・ポーラー・ランダーの撹拌跡はほぼ同じサイズだが、このことによって、マーズ・エクスプロレーション・ローバーのロケットと同じぐらいの近さまでエンジン燃焼が行われたのかどうかは確定できない。これらの解釈は、提案されているマーズ・ポーラー・ランダーの失敗の仕方と一致する。提案されていることによれば、エンジン燃焼は正確な時間と高度で行われ、着陸足のコンタクト・スイッチがセットされたことを電子メッセージが示しているかどうかをフライト・ソフトウェアーがチェックするまで続いた。表面から数キロ上空で行われた初期の足展開の動きは、このメッセージを示すのに充分で、ソフトウェアーはチェックが行われるとすぐにエンジンを停止し、エンジン燃焼は28〜30秒から36〜40秒まで続いた。探査機が自由落下したのは約40メートルの高度からで、これは地球上での約12メートルの高度からの落下に匹敵する。撹拌位置の中心には小さな「ドット」が1つあるのが観測されたが、これが示唆しているのは、探査機が落下後もほぼ無傷だったということである。

マーズ・ポーラー・ランダー着陸サイトに探査機の候補が見つかったことの重要性は何なのだろう?それは、マーズ・グローバル・サーベイヤーが「cPROTO」(惑星運動補償ピッチ・アンド・ロール・ターゲット観測)を使って、より詳細な画像を撮影するターゲットが見つかったということである。何のターゲットもなく「cPROTO」画像を撮影するとなると、マーズ・ポーラー・ランダー着陸楕円領域全てをカバーするのに地球の60年もかかってしまう。というのは、この領域は毎火星年で二酸化炭素の霜に覆われ、冬の一部の期間は暗闇になってターゲットを撮影できない期間があるということ、さらにこの撮影技術にはいくつかの不確定性があり、特定のターゲットを「cPROTO」で撮影するには2〜3回かそれ以上の撮影が必要だからである。マーズ・ポーラー・ランダーの候補サイトが特定された今は「cPROTO」撮影ターゲットができたということで、今年の南半球が夏の間にピクセルあたり約0.5メートルの画像が撮影できる(この解像度では、約1.5〜2.5メートルの物体なら解像できる)。現在(2005年5月)の着陸サイトは、冬の二酸化炭素の霜がなくなり始めたばかりである。

マーズ・グローバル・サーベイヤー
MPLの捜索始まる
マーズ・グローバル・サーベイヤー
マーズ・ポーラー・ランダーの捜索続く

砂丘脱出テスト

ソル449〜455日 オポチュニティ ステータス

2005.5.8

Credit: NASA/JPL
ソル449日にパノラマカメラで撮影した画像。2枚の画像をつないである。

オポチュニティは地球からの「ゴー」の指令を待っている間、平原の画像を撮影し、大気科学観測を行っている。地球では、オポチュニティがなぜ小さな砂丘にはまってしまったのか、どのように砂丘から出るのが最良の方法なのか、そして将来の移動では今回のことををふまえて何に注意したら良いのかが検討されている。

ソル449〜455日
ジェット推進研究所の機器実験室サンドボックスでは、エンジニア、学者、そしてプロジェクトマネージャーまでもが砂とパウダー物質を混ぜる作業をし、穴を掘って砂丘を作った。この混合物は、砂、粘土、珪藻土(主に微細な植物外皮でできた二酸化珪素--その化石の特質ではなく質感がテストで使われる--が豊富なパウダー)を使って、現在のオポチュニティの下にある土壌の特性をシュミレートしている。このようなシュミレーションは、現在の位置から後退するコマンドを送信する前に、オポチュニティがどのように反応するかを完全に理解するためである。

オポチュニティ ソル446日の位置

2005.5.8.

Credit: NASA/JPL

垂直投影法で見るオポチュニティの位置。この画像はナビゲーション・カメラのモザイクで、オポチュニティがソル446日(2005年4月26日)に車軸の深さまで小さな砂丘にはまって動かなくなったときの位置を示している。右側の画像は周囲の起伏をカラーで示したもので、赤色は最も高い部分、緑色は最も低い部分である。赤色と緑色の高低差は約70センチである。

長細い砂丘(つまり砂のさざ波)は、高さ3分の1メートル、幅約2.5メートルほどである。

オポチュニティはソル446日に90メートルの移動をする予定だったが、40メートル近くを移動したとき車輪がスリップして停止した。このときのオポチュニティは、後退走行をしていた。ローバーは、車輪の潤滑性を良くするためによく後退走行と前進走行を交互に行っている。もしスリップがなければ、車輪の回転は残りの距離をカバーするだけの回転をしていたのだが、オポチュニティは前進できなくなってしまった。車輪が停止したときのオポチュニティは前半の走行後で、進行方法を変える(後退走行から前進走行に変える)ためのターンをしていたのだが、ターンが終了したはずのときに適切にターンをしていないことが検知されて動きを止めたのである。

砂丘から抜け出す移動の前に、地球で火星の現地をシュミレートした地表の上で1週間以上のテストと脱出方法の計画が立てられた。

棒渦巻銀河「NGC 1097」

2005.5.6

Image Credit: NASA/JPL-Caltech/SSC
GALEXが撮影した相互作用しているペア銀河「NGC 1097」の紫外線画像。「NGC 1097」は棒渦巻銀河、伴銀河は「NGC 1097A」で小さな楕円銀河である。

砂からの脱出計画続く

ソル447〜448日 オポチュニティ ステータス

2005.5.5

ソル448日にパノラマカメラで撮影した遠方の「Kターン」の車輪跡。「Kターン」は砂に車輪がはまる走行の開始時に行われた。
ソル448日にパノラマカメラで撮影した画像。画像は上から車輪の一部を見下ろした形で、砂に埋まっている車輪が写っている。
Credit: NASA/JPL

オポチュニティ・チームは、地球のテスト・ローバーを使って砂丘から抜け出る最も安全な方法を考えている。一方、火星では科学機器とカメラを使ったデータ収集も行われている。

ソル447日(2005年4月27日)
砂丘脱出をサポートするために、前方危険防止カメラ、後方危険防止カメラ、パノラマカメラでの左右の車輪跡の撮影を含む詳細な遠隔調査を実施。さらに、さざ波形状の砂丘のパノラマカメラ画像も撮影。

ソル448日
さらに遠隔調査を実施。ソル446日の走行開始で行った遠方の「Kターン」部分の車輪跡をパノラマカメラで撮影。「Kターン」とは、右前輪が直進方向の左7度の位置で砂にはまって動かなくなったときに考案された方法で、オポチュニティを180度安全に回転させる。この方法では、車輪を通常より小さな動きで小さな弧を描くようにして180度回転する。この動作のときに地表に「K」という形の車輪跡ができるのである。さらに右車輪跡のパノラマカメラ画像をさらに撮影し、車体デッキ近くの360度をカバーする画像をナビゲーション・カメラで撮影。

ソル448日(この日は2005年4月28日に終わった)現在、オポチュニティの走行距離計のトータルは5346メートルである。

シャトル打ち上げは7月13日

2005.5.4

日本人宇宙飛行士が搭乗するスペースシャトル「STS−114 リターン・トゥ・フライト・ミッション」の打ち上げは、早くて7月13日になる。打ち上げが遅れているのは、シャトルの外部燃料タンクからの氷の塊によるリスクの分析と、最近の打ち上げ準備で見つかったいくつかの懸念の評価のためである。

マーズ・レコネッサンス・オービターがケネディ宇宙センターに到着

2005.5.4

火星への次のミッション「マーズ・レコネッサンス・オービター」(MRO)がフロリダ州ケネディ宇宙センターに到着した。今後様々なコンポーネントが組み合わされて、打ち上げ前のテストが行われる。全てがうまくいけばMROは2005年8月にロッキード社のアトラスVで打ち上げられる。MROは、軌道上から火星表面と表面下を非常に詳細に観測し、将来の着陸サイトを調査する。

タイタン大気中に有機物質

2005.5.4

2005年4月16日のフライバイで、カッシーニはタイタン表面まで1027km以内まで接近し、厚いもやの大気上層部に複雑な炭化水素が満ちていることを発見した。

有機化学物質は地球に生命が発生する前に存在し生命を作る基礎になったもので、タイタンの大気はこの有機化学物質を研究する実験室になるかもしれない。この炭化水素「有機物質工場」の上層大気の役割は非常に興味深いもので、特に、今回のフライバイでたくさんの異なる炭化水素が検出されたことが目に付く。

カッシーニのイオン・ニュートラル質量分光計は、大気中の電荷した中性粒子を検出し、タイタン大気の構造、運動、歴史が推論できる価値ある情報を与えてくれる。カッシーニのイオン・ニュートラル質量分光計で計測された質量範囲全てで、炭化水素と炭素窒素化合物の複雑な混合が見つかり、タイタンで起きている複雑な炭素サイクルでの上層大気の役割が解り始めてきている。土星系からのこの情報は、太陽系全体にある有機物質の起源を最終的に確定する助けになる。

発見された炭化水素は炭素原子を7つも含んでおり、さらに窒素を含む炭化水素(ニトリル)も見つかった。タイタンの大気は主に窒素でできており、その次に多いのが最も単純な炭化水素のメタンである。窒素とメタンは、太陽光、あるいは土星の磁気圏からのエネルギッシュな粒子に誘発されるプロセスで、複雑な炭化水素になると考えられている。しかし、大気最上層部で複雑な炭化水素分子がたくさん見つかったということは驚きである。タイタンは非常に寒く、複雑な炭化水素は凝縮して雨となって表面に落ちると考えられていたのである。

有機物質を作る源は地球上の生物学がなじみ深いが、そこには大きな疑問がある。それは、太陽系にある有機物質は、地球上の生物学によるものが究極の源なのかどうかということである。

星間の雲は大量の有機物質を作るが、この雲は彗星のチリと粒子として最もよく観測される。この彗星物質は地球上で生命を作りだした有機化合物の初期の源だったのかもしれない。太陽系内側惑星と太陽系外側惑星の衛星の大気はメタンと分子窒素を含んでいるが、酸素が大きく欠乏している。しかし、このような酸素なしの環境でも、太陽からの紫外線、あるいはエネルギッシュな粒子放射(タイタンの場合は土星の磁気圏からの粒子放射)にさらされることで、大気は大量の有機物質を作ることができ、タイタンは我々の太陽系での好例である。これと同じプロセスは、初期の地球でも複雑な炭化水素を作り出すことができる。

今回のタイタン・フライバイは6回目だったが、タイタンの探検は始まったばかりである。この奇妙な遠方の世界のフライバイは、カッシーニ・ミッションであと39回予定されている。次回のタイタン・フライバイは8月22日に行われる。

Source: Jet Propulsion Laboratory

Dr. Hunter Waite is the principal investigator of the Cassini ion and neutral mass spectrometer and professor at the University of Michigan, Ann Arbor.